日々の入浴で何気なく行っているシャワーの流しっぱなしは、水道代だけではなくガス代や電気代を含めた光熱費の無駄につながります。短時間でも積み重なれば年間で大きな負担になることも。本記事では、シャワーにかかる光熱費の目安や、バスタブとの比較、今日から実践できる節約方法を分かりやすく解説します。
シャワーの流しっぱなしでかかる光熱費はいくら?
日常生活の中で無意識に行ってしまいがちなのが、シャワーの「流しっぱなし」です。とくに冬場は、寒さ対策としてシャワーを出したまま浴室を温めたり、体を温めようとする人も少なくありません。しかし、この行為は水道代だけではなく、ガス代(もしくは電気代)を含めた光熱費の無駄につながります。
一般的なシャワーの湯量は、1分間あたり約10リットルとされています。つまり、3分間で約30リットル、18分間使用するとバスタブ1杯分に相当する水量になります(東京ガス「ウルトラ省エネブック」より)。東京都水道局のデータをもとにすると、シャワーは3分間で約36リットル、20分間で約240リットルの水を使用します。
仮に水道料金を1リットルあたり0.24円とすると、20分間のシャワーにかかる水道代は約58円です。一見すると少額に思えるかもしれませんが、これを毎日続けると話は変わります。
たとえば、家族4人がそれぞれ5分ずつシャワーを無駄に流していた場合、1日あたり約20分、約58円の水道代が余計にかかります。これが30日続くと、1か月で約1,740円、年間では2万円を超える可能性もあります。さらに、お湯を使う以上、これにガス代や電気代が上乗せされるため、実際の光熱費負担はさらに大きくなると考えられます。
バスタブにお湯を溜めるのとシャワーならどちらがお得?
入浴スタイルとして「シャワー派」と「バスタブ派」に分かれる家庭は多いでしょう。では、光熱費の観点から見ると、どちらが本当にお得なのでしょうか。前述の通り、シャワーは1分間で約10リットルのお湯を使用します。
バスタブ1杯分の水量は、おおよそシャワー18分相当です。そのため、シャワーの使用時間が18分未満であれば、単純計算ではシャワー浴の方が光熱費を抑えやすいといえます。一方で、家族など複数人が入浴する場合は注意が必要です。
シャワーは「使用時間×人数」で湯量とエネルギー消費が増えていきます。家族全員がそれぞれ10分以上シャワーを使うのであれば、結果的にバスタブにお湯を張って順番に入る「全身浴」の方が、トータルのガス代・水道代を抑えられるケースも少なくありません。
また、バスタブに浸かることで体が芯から温まり、入浴後の保温効果が高まる点も見逃せません。シャワーだけで済ませると、寒さを感じて設定温度を上げたり、使用時間が長くなりがちで、結果的に光熱費がかさむこともあります。
シャワーの光熱費を減らすためにできること
シャワー浴・全身浴のどちらを選ぶにしても、日々の工夫次第で光熱費は大きく変わります。ここでは、実践しやすく効果の高い節約方法を紹介します。
使うお湯を減らす
シャワーは出しっぱなしになりやすい設備ですが、使用時間を意識するだけで大きな節約効果があります。ひとり1日1回、シャワー時間を1分短くするだけで、年間8,610円の節約につながるとされています。また、バスタブの湯量を減らすことも有効です。バスタブいっぱいにお湯を張る必要はありません。設定水量を見直し、20リットル少なくするだけで年間4,305円の節約につながります。
節水シャワーヘッドを使う
手元スイッチ付きの節水シャワーヘッドを使えば、こまめにお湯を止めやすくなります。製品によっては水の使用量を約30〜50%削減でき、年間で約8,610円の節約効果が期待できます。水圧を保ったまま節水できる点もメリットです。
お湯の設定温度を下げる
冬場はつい設定温度を高くしがちですが、熱いお湯は肌への負担にもなります。設定温度を2℃下げて40℃にするだけで、年間2,392円の節約になるとされています。無理のない範囲でお湯の設定温度を下げてみるのもよいでしょう。
時間管理
シャワータイマーの活用で、出しっぱなしやお湯の温度を下げてしまうのを防ぎやすくなります。浴室に時計やタイマーを置き、使用時間を可視化することで、無駄な流しっぱなしを防げます。「意識する」だけでも節約効果は十分にあります。
また、家族で時間をあけずに入浴するのも工夫のひとつです。バスタブの湯温は、ふたをしていても2時間で約2℃下がります。続けて入浴すれば追い焚きが不要になり、年間2,514円の節約が可能です。
バスタブのふたを閉める
お湯を沸かすときや入浴後は、必ずふたを閉めましょう。保温効果が高まり、追い焚きの回数を減らせます。これだけで年間3,185円の節約になります。
まとめ
日常的なシャワーの流しっぱなしは、水道代だけではなくガス代・電気代を含めた光熱費の無駄につながり、積み重なると年間で大きな負担になります。シャワーは短時間ならバスタブより経済的ですが、複数人利用では全身浴の方が安くなる場合もあります。シャワーやバスタブは毎日の習慣だからこそ、節水シャワーヘッドの導入や使用時間の短縮、設定温度の見直し、バスタブのふたや追い焚き回数の削減など、日々の小さな工夫が効果的な節約につながります。無理のない範囲でできる工夫から取り入れ、光熱費と資源の両方をかしこく節約していきましょう。



